木質繊維断熱材ウッドファイバーSTEICO

01.断熱材の役割

現行の断熱材のメリットは熱伝導率の低さと省エネ性、冬の温かさです。しかし、気候変動でこの先夏はさらに高温になり、冷房によるエネルギーが急増することが予想されます。そのため、これからの 断熱材には寒さだけでなく夏の暑さを防ぐ性能が求められます。木繊維断熱材シュタイコは、熱伝導率と比熱容量や熱の遅延性、調湿性のいずれも高水準で、冬だけでなく夏も快適にする数少ないの断熱材の一つです。

02.従来の断熱材の違い

外気温が35℃の時、屋根瓦の温度は80℃にも達します。一般的なグラスウール断熱材の場合、真夏に11時間以上高温にさらされた屋根から断熱材を通過し、室内は30℃以上の耐えられない暑さに達します。しかしシュタイコなら約20℃の過ごしやすい室温に抑えることが可能です。
その違いは「比熱容量」
従来の断熱材では冬の寒さを防ぐ熱伝導率の数値が重要視され、比熱容量にはあまり注目されていませんでした。しかし、日本の蒸し暑い夏を快適に過ごすには「比熱容量」こそが最も重要なカギ。これまで「比熱容量=夏」と「熱伝導率=冬」を高いレベルで併せ持つ断熱材はなく、シュタイコで初めて可能に。
また、高い透湿性で蒸し暑い夏や梅雨でも快適な空間を保つため、シュタイコは日本の気候に最適な断熱材といえます。寒さと暑さに対応できる木繊維断熱材は、ドイツでは「未来の断熱材」と認められています。

木繊維断熱材の復元力

木繊維断熱材「シュタイコゼル」は壁だけでなく屋根断熱として、また新築だけでなくリフォームでも安心して使用できます。シュタイコゼルを屋根垂木間に吹込むだけで、理想的な断熱性能が得られます。その秘密は針葉街を高温の蒸気で繊維化していることにあります。針葉街の長い繊維が強い反発力を生み、壁内や急勾配の屋根でも沈下を防ぐ仕組みになっているのです。シュタイコゼルは、微量のポリオレフィン繊維を混合させることでさらに復元力を高め、日本の多湿の環境でも壁内での沈下を防ぐ製品開発に成功しました。

理想的な断熱品質と環境性能

シュタイコ ゼルの施工は、認定施工業者による責任施工での吹込み工事を推奨しています。特別な吹込み機で十分に撹拌され吹込むことで木の繊維が立体的に絡み合い、高い復元力により沈下を防ぐことで均一な断熱層を造ります。空間の形状や構造による無駄がなく廃棄物も出しません。
原材料には、工場から150km以内の管理された森林の針葉樹の端材だけを使用しています。製造過程でイソシアネートを含む接着剤や、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質は一切含みません。
原料から製造、施工後に至るまでサスティナブルで安全性が高く、石油系断熱材と異なり再利用することができます。

保管注意

工場出荷時のシュタイコゼルの含水率は5%です。保管は必ず乾燥した場所で行い、保管の際は5段以上積み重ねないでください。

・施工注意

認定施工業者での施工を推奨しています。材料の適正な保管、均一な吹込み、各部位に適正な吹込み密度が守られることによって本来の性能が出ます。吹込み機は、木繊維の長繊維を十分にほぐすための撹拌と十分な吹込み風量を備える吹込み機を使用してください。不十分な撹拌と風量の不足は沈下の原因となります。ダウンライト、コンセント等熱を発生させる部位は、定格保護カバ一等で断熱材から離して設置してください(施工マニュアルを必ずご確認下さい)。

STEICO社は再生可能な原材料を使ったエコロジーな建築製品を提供し続け35年。エコロジーな家づくりのためのシステムプロバイダーとして、またイノベーションの推進者としてその地位を確立してきました。ドイツのみならずフランス、イギリス、ポーランドに販売拠点を持ち、現在も販路の拡大、生産設備の拡張など成長し続けています。

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